FEATURES
DATE Jan 24 , 2023
penco Coil Notebook
PROUDLY PRINTED IN JAPAN
東京のある町工場では、日々たくさんのノートが職人さんの手仕事によって作られています。大量生産ではなし得ない、
職人の技術により生まれる品質の高いノートたち。
〈penco〉のアイコニックなロングセラーアイテム、「コイルノート」もその一つです。
「コイルノート」は、厚手のカラーボード紙にシンプルなロゴの表紙、鮮やかなブルーラインの中紙、開け閉めしやすいダブルリング製本といったクラシカルなアメリカのカレッジノートにインスパイアされたノートです。
一体どのようにして作られているのでしょうか。
– 表紙の印刷工程
表紙には活版印刷を用いています。ハンコを押すように金属製の版にインクを付け、版と紙に圧力をかけてグラフィックを紙に転写します。
紙の凹凸やかすれ、かすかなインクの滲みによって、味わいのある質感に仕上がるのが活版印刷の魅力です。
– 本文の印刷工程
日本で現存しているのはこの一台のみという希少な罫引機を使って、本文の罫線は印刷されています。
罫引き印刷はステンレス製のリングを筒状に組んだローラーにインクを付けて印刷する仕組みで、版やインクを変えることで線の幅や太さ、色などを調整します。
一般的なノートの罫線は油性インクを使用したオフセット印刷でプリントされていますが、油性インクの罫線は万年筆などの水性ペンのインクを若干弾いてしまいます。ペンのインクを弾かないなめらかな書き心地のノートを作るには、水性インクで罫線を引くことができる罫引機が不可欠です。
また、有機溶剤を含む油性インクではなく、水が主成分の水性インクを使用することで環境への負荷を減らすことができます。
〈penco〉のブランドスタートからほどなくして発売されたリングノート。カバーデザインを変えながら約20年、同じ製法で作り続けています。
活版印刷や罫引機といった、古くから受け継がれてきた印刷機と、それらを扱う職人さんたちのものづくりの技術が詰まった、メイドインジャパンの一冊です。